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2014年9月11日 (木)

夢を見る様な遠い昔

家内が朝食の時、ぽつりと云う。

竹島さんが斉藤さんと二人で宇品の方の老人ホームを見に行ったという。

二人で一緒に余生を過ごすということらしい。

彼女たちは同じ看護婦で岩國病院が出発点だった同期生とのこと。斉藤さんは殆ど終生中岡外科に勤めた、私もよく知ってる方だ。

斉藤と云えば私は高商で同じクラスだった斉藤七郎君をすぐ思い出す。

部隊も一緒だった.ただ中隊が違ったから初年兵時代逢ったことはなかった。

彼は幹部候補生の試験を受けなかった.理由は分らない。

彼の性格から、永く居る所では無い、満期除隊をめざしたということなんだろうが、結果は転属そして戦死ということだった。

戦後その話を聞いて残念だった。

思い出すたび、いつもどうしてと反復する。

いつもやさしく穏やかだった彼が、突然学生服姿のまま、私の眼前から姿を消したことは信ぜられなかった。

幽冥境を越えてから既に幾十星霜、記憶の底に燻り続けるばかりだ。

幾度か彼の実家を訪ねたいと思った。学生時代よく行った勝手知ったるうちだった、それも二度や三度ではない。

しかし山口を訪れる機会はあったが、とうとう果たせなかった。

彼の甥姪いやもう次の世代かも知れない。あまりにも遠縁すぎる。

原爆で命を落としたおっちゃんの場合のように、叔父さんのことを今更言われてもねえ、生まれていない時だし、全然知らない人だからと断られるかも知れない。

思えば私もうかつな生き方をしたものである。

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