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2013年1月25日 (金)

小さな庶民の歴史

中学の6年先輩に山崎武夫さんと云う方が居られた。図書館でこの方の郷土史を偶然発見した。

一面識もなかったが、同郷の方らしいし、部落は違っていたが同姓のうちの所在も知っている。

なんらかのつながりがあるのではと思っている。

ともあれこの書物に書かれているいろいろな部落行事は私に昔を思い出させて止まない。

この人の中学同期に著名な歴史学者の奈良本辰也氏の名前も見えるから、案外この方面の造詣も深かったのかも知れない。

この本に書かれているように、部落の様子はすっかり様変わりして、昔日の面影はもうまるでない。

変わり果てた郷土の今の姿は、特に郷土を離れて何十年も暮らさざるを得なくなった私には、なんら興をそそるものはないが、こうした昔の事実に即して丹念に書かれた労作は、単なる幻にすぎないが何にも増して尊い。

この本には特に部落の子供の年中行事が詳説されている。

私の時代に日支事変が激しくなり、人々の暮らし方が変って来たので、私が中学生になる頃にはもう無くなり始めていた。「十二灯」などと云う行事ははっきりなくなってしまった。

私は実行当事者のしんがりであった。

これは小さいながらも日本人庶民の歴史である。

歴史と云えば古今東西勝者の論理に貫かれた政治を基本にしたものがほとんどで、庶民を主体にしたものは無きに等しい。

小地域の庶民の生活そのものも、当然何処にも脈々としてつながれている存在事由がある。

別に面白いと云ったものとはほど遠いが、資料価値としては立派なものではないかと思うものである。

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