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2012年3月20日 (火)

石油は危機、アルコールは未だか

無限に資源があると言われる、アルコール燃料のことをもう何度目になるか、経験者として語る資格があると思うから喋らせていただく。
ブラジルでは既に実用化しているらしいが、日本ではまだまだ実験段階を出ないようだ。
一つはガソリンの熱効率が良過ぎることである。これを真似しようとしたってこれはもうスタートから間違っている。高価で低効率のものを無理して使う覚悟が先ずなければどうにもならない。

ブラジルは大きな国で特に植物資源は世界一であろう。食糧を燃料として消費しても、何とか採算が取れるのだから、日本と比較すること事態無理な話である。
食糧に飢えている国に取っては羨ましい限りだし、グローバルに見てももったいない話である。

さて70年前ガソリンが不足して、武器弾薬食糧など戦争に欠かせないものを輸送する我が自動車部隊も燃料のガソリンなしでは動けない。それが戦争の途中からどんどん減って来た。動かせない車が目立つようになった。
燃料節約は耳からタコがのぞいた。

必死でアルコールを作った。唯一の変換部品キャブレーターも軍の指示通り100%のものが出来上がった。
さあ、実験と車を動かしたがエンジンはなんとか廻るけど、車は動かない。まるで力がない。
濃度が決められた85度では低いからだろうと、高めることに必死になった。考えてみると危ない作業だった。
引火点が高くなると自然爆発も考えられる。蒸留には当然火をつかっている。
しろうとのかなしさ、というかのんきさというか、怖いもの知らずで挑戦し続けた。
が結局90度を超すことは出来なかった。
最高濃度で87度くらいで我慢して使う工夫をし始めた。

舗装道路のない戦場では、でこぼこ道路は始めから無理だった。
誰が言い出したか覚えがないのだが、鉄道線路を走らせたらという案が浮上した。
トラックの足回りを改造して、近くの桂林駅に転がっているトロッコの車輪をくっつけて、線路を走らせた。
これはもう大成功であった。トロッコ10輛に荷物満載とは行かなくても、かなりの量を乗せて牽引し順調に走った。

鉄橋は破壊されているから、渡河点までだったが何十キロだったか覚えながないが、ともかく部隊の輸送任務を完全に果たした。野戦輸送司令官に部隊長が誉められたと云って喜んでいたことを覚えている。

私が言ってる話は1945年の話である。技術は格段に進歩し、比較出来る話では無いが、最近特に供給不安定な石油資源を思うとき、この資源枯渇の心配のないアルコールの燃料化の実現は未だに無理なのだろうか。
やはり目前の利害に汲々として、石油の枯渇を待つ以外に道はないのか。

又一方で電気自動車の開発は今盛んである。電気と言い石油と言い、五十歩百歩の話ではないのか。
原子力利用反対の空気が広まるにつれ、石油依存は益々増大する。しかも石油の100%が電気化する訳では無い。
アルコールは燃焼後はほとんど水になる。石油のように公害を増やす懸念は乏しい。
自動車の改造も簡単である。電気の場合は根本から変えなければならない。
私は断然アルコールを推奨する。素人の私でさえ70年前志し実現出来たのだから。

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