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2010年4月25日 (日)

みちのく花見旅行

4月22日(木)雨
雨音の響く朝4時、とうとう待ちに待った東北への花見の旅の日がやって来た。
ラジオは大雨を伝え雷も頻繁に鳴るというし、うまく飛行機が飛んでくれるのか心配である。
折り畳み傘を買って来て丁度良かった訳だが、あまり嬉しいことではない。

6時半ごろ家を出れば良いのだから少し早すぎて、こうして日記を書いているのだが、ひょっとすると生前最後の言葉となるかも知れないなと思ったりする。

深夜便で元侍従長だった人が,現天皇の御日常を淡々と語って居られる。こんな話が聞けるのも妙な因縁だな。
もう間もなく5時になる,スイッチを切るとするか。

朝6時半。みーちゃんを廿日市に迎え、予定通り宮島SAから高速道路を空港に向う。
雨は降り止まないが、飛行機は予定時間を少し遅れただけで飛び立つ。添乗員を入れて42名の一行。波乱の出発になった。

羽田でも雨は益々ひどい。傘を指しての移動でやれやれと言いながら付いて行く。

東京も霧にすっぽり包まれて近くのビルが霞んで見えるだけ、夢幻の境地を行く。首都高速は相変わらず混雑する。
東北道に入ってからやっと予定のスピードに戻る。
那須の付近から吹雪に変わる。白河に入ると白一色。
天候の悪さが影響してか、三春の滝桜への接近は割とスムースに行ったらしい。
雨の中を傘さして歩いて坂道を上る。
銀世界の中に正に幽然と齢千年の老体木が満開の花を咲き誇らせている。なんと言う光景であろう。神秘とはこのために作られた言葉か。

今日はこの老樹と対面出来ただけで十分だった。
他の桜はもう目ではなかった。
6時半蔵王9百米のホテル松金屋アネックスに入宿。
温泉は強酸性とあって身体に滲みる。二度入る。

4月23日(金)雨
雨降り止まず。
7時50分宿を出て、田舎道を延々伊佐沢という所に所在する樹齢1200年といわれる久保桜を訪ねる。まだ咲き始めたばかり、輝きはない。立ち上がりが2本に割れ、なんだか哀れを催す。
次は烏帽子山の千本桜。まだほとんど蕾で、その壮観さは後日に譲る他はない。
全山桜一色は満開時は凄いだろうと想像しながらさる。

待望の立石寺参り。やはり老体には無理だった。
それでも半分くらいか仁王門まではなんとか登った。ゆっくりゆっくりだから若い者たちに付けるわけはない。
奥の院に登って、下って来る人たちに追い抜かれながらおそるおそる下る。下る方がよほど怖く、足の負担が強い。
終わり頃には膝が笑って、普通の道を歩くのもよろよろと難しくなる。

松島の遊覧船は私の強い要望で実現したのだが、思った程大層なものではなかった。
島が悪いとか、景色が駄目だとかいうのではない。
雨まじりの霞んだ海上を、しぶきに濡れた窓越しに見る風景はこれ又幻の世界を遊泳するごとく、まことに頼りない。
終始カメラは回し続けたが、恐らくそれを実証しているに違いない。生の迫力などかけらもなかった。

温泉宿の、マウント磐梯は横向温泉というのだそうで、磐梯の横裾にぽつねんとある。スキーヤー向けの宿らしい、
お湯に特色は見られなかったが、やはり2度入る。

4月24日(土)晴れたり曇ったり
やっと燦々と光る太陽の明るさに早起きさせられる。
7時半宿を出て、会津鶴ヶ城に向う。早い時間帯だからすいすい行く。
さくらは五分咲きといったところか。五層の大きな天守閣をバックに流石に見栄えがする。

飯盛山の白虎隊墓地は二度目だけにただ付いて上がるだけ。

本旅行コースの最後の”世界のガラス館”で思わぬ事故にあってしまった。
もうこれで終ったという気の弛みが原因だろう。そして、体力的には足の踏ん張りがもう効かなくなっていた。

少し段差が高かったところでよろけた挙げ句、顔から突っ込む形で緩い斜面の舗装の上に転んでしまった。
右目の下を擦りむいて、近くに居た人たちが急いで助け起こしてくれ、出血をとめたり、人を呼んだり一騒動させてしまう。
来合わせていた、別の阪急旅行社の添乗の方や同乗の方達がテキパキと処理してくださったようでまことに有り難かった。

懲りたので、次のバスの乗り降りからは杖を忘れない様にしたが、やはり先人はうまい事を言ったものだ。
”転ばぬ先の杖”、この心構えが一つ足りなかった。

羽田空港の出発時間が5時15分なので、急ぎに急ぐ。
幸い渋滞に巻き込まれることなく、3時半には到着。
余裕を持って搭乗手続きが出来た。

空港の掲示板では、空席4名と出ていたが、乗ってみると私の近所の席はがら空き、見渡しても半分以上空席だったが、予定時刻に遅れた人たちが大勢居たのかな。

雲が多く下界はまるで見えず、富士山もコースが違ったか、どこにも見当たらなかって残念だった。
雲上はるか上空を飛んだのだろうから、折からの西日も強く、雲からの反射光ばかりで見られるものは何も無い。
期待に反して面白くもなんともない空の旅だった。

人生の見納めがこれでは情けないなと、寝床に入っても悔いが残っていつまでも寝付かれない夜だった。Photo_3

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