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2006年9月18日 (月)

余部まで

「行きはよいよい、帰りは怖い」そのままの仕儀と相成った昨日の日帰りツァー。

朝5時バス停までは、傘は持って出かけたがささずに済む。
広島駅で集合して、山陽高速道路に入っても,小雨程度で大した事はない。
一緒に行く予定だった妹2人のうち一人が天候を懸念して取りやめたという。用心深いたちなので、いつかの富士登山のときの様に、雨にひどいめにあったことを思い出したのかも知れない。
岡山県に入る頃には日が射し始めて、車のカーテンを引くものが多い。
津山で高速道を下りて、国道を鳥取に向かう。

お昼前に鳥取砂丘に到着して,食事の後砂丘を散歩する。4度目の訪問だが,その都度設備がよくなったが、砂丘の環境には明らかに悪い変化が見て取れる。
末の娘が4、5歳の頃小さいポニーの背中に乗せて歩かせたことがあったが、今は数頭のラクダで二人づつ乗せての徘徊である。僅か数平方キロの砂地を、ゴビの砂漠に見立てての業者の商魂だが、正にナンセンスとしか言いようがない。
これだけ人工が加わっては、この自然がそんなに長く保たれるわけがないと思わずにはいられない。踏み荒らされた目の細かい砂地を見ながら、私はせめて足を踏み入れずに遠くから眺めるだけにする。

ここから車で10分ぐらい行ったところの、網代港から観光船に乗って浦富海岸を見学する。
裏日本各地に見られる寝食海岸の一つである。規模はいくらか小さいが、海が穏やかだったので楽しく鑑賞出来た。
一昨年の隠岐島の回游の怖さはない。

今回の一番の目的余部鉄橋は流石にその高さに驚いた。そして鉄橋とはいえ鉄骨を組んだだけのいかにもひ弱な景観、これでは無くなるのは当たり前だなと実感する。
が地元の人に聞くと建て変わるのは四年先の平成22年だという。「見納め」などと銘打った旅行社の宣伝に乗せられた自分に気づく。駅まで普通の山道をのぼるのに老人は息を切らす。山道の途中で写真など立ち売りしている、20年前の転落事故の写真があるかと聞いたら、そんなものはないと手をはげしく横に振って娘さんが答える。
やっと登り切っても、随分待たされて、あっというまに満員になった、列車に乗り込み香住まで行く。
橋を渡るとき覗き込む乗客の悲鳴とため息がいつまでも耳に残る。

香住駅に降りた時、小雨がちらちらと降り始める。もう終わったからいいよといった気分。

が今回の旅行はこれで終わらなかった。この時丁度午後3時半だったが、帰宅した11時半までの8時間はやはり一つの長いドラマに満ちた道程だった。
知らぬ間に13号台風がどんどん迫って来ていたのだった。
岡山を過ぎる頃から、道路の掲示板が刻々道路の警報や通行停止区間の表示を映し出す。
そのうち妹のうちから広島以西の状況を経帯電話で知らせて来る。交通機関が6時過ぎからどんどん動かなくなっているという。岩国まで帰らなければならない妹のことを心配しての事だ。

こちらの車の行く手には雨もかからないし、風の音もほとんど聞こえない。
私達の計算では夕方やっと九州に上陸するかどうかだったから、台風の来方が大分早くなったとしか思えない。
それにしてもと走りながら何等変化の見えない車窓を見ながら、不思議な感じにかられて闇の先を見すかした。

広島に近づくにつれ、速度が明らかに鈍って来た。風圧抵抗があったか、運転手の機転からか。
気づけば、車窓をよぎる車の数もまばらになった。
10時50分やっと広島駅に到着、大部分は下車、少数のものが宮島口までの間にばらまかれる。
広島駅から電車で帰宅するつもりだった私たち夫婦は、電車が動かなくなっているのでしかたなく、最寄りの佐方サービスエリアで降ろしてもらい3キロの夜道を歩く。
下りてみて始めて風の強さに驚く。雨は降らないが、吹き飛ばされてくる物体に気をつけながら深夜を歩く。

妹は宮島口でバスから降ろされて、自宅からの迎えの車を待ち、しかもその先の国道が波しぶきの関係で通行止めにあったりして、やむなく高速道に迂回して、1時頃やっと帰宅する事が出来たらしい。

私らも風呂で汗を流したりして、寝床に入ったのは午前2時頃だったか。
やれやれ、ひどい目に遭ったなとの思いと、もう一人の妹の予感が正しかったかなとの思いが錯綜したりした。
計画そのものは順調に、文句がつけようもなく終わったが、締めくくりが悪かった。
参加人員43名の予定だったが、予感で止めたものが6名居た。果たして軍配はどちらに。

Rakuda
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Tekkyo
Tekkyo2

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