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2006年9月14日 (木)

蘇峰の日記

先日の新聞の書評欄に「徳富蘇峰の終戦後日記」というのが載った。
徳富蘇峰と言えば戦前私たち青少年に檄を飛ばし続けたジャーナリストだ。恐らく知らぬものは一人も居ないくらいの人物だ。日本国の美意識の昂揚にどれほど役立ったかわからない。
結果は敗戦に追い込まれて、あれは何だったんだと信じさせられた愚かさを痛感する事になった。
国論の最強な先導者だっただけに、忘れきれない思いが、混乱の中にも脳裏に残され続けた。

その彼の終戦後日記というのだから、戦後も生きて何か書き残していたのかと驚くと同時に関心が起きた。
早速本屋に出かけ探したが分からないので、店員さんに捜してもらう事になった。
コンピューターでしばらく捜し、1冊あるということで書棚をあちこち一緒に捜す。
しばらくたって、書棚とは違うところからありましたと持って来てくれる。
五百ページにものぼる大冊である。

彼自身が戦争犯罪人だと言ってるぐらいだから、世間から抹殺され、いつ寿命を終わったか誰も知らないと思ったが,昭和32年95歳で無くなったようだ。
彼だけではない戦時中どれほど多くの戦争扇動者がいたか、反対者はまず皆無と言ってよかった。
言論は戦争謳歌一色だった。
無知蒙昧な国民はもちろん、かなりの有識者でもその煽動には載せられずには居られなかった。
特攻隊となっていさぎよく死に突入したものだけでなく、殆どの国民がその後に続いた。

まだ序文を読んだだけだから、書評は差し控えるが、彼自身は責任を感じて屢々死を考え,或は占領軍に自ら戦争犯罪の申し立ての書面を提出したりしたらしい。結局言論の自由を重んずる米国は言論の故を持って弾ずる事をせず、無罪釈放となったらしい。

今からよく熟読したいが、彼の意志に同調して多くの命が失われた事実は消し様がない。
幕末の吉田松陰はじめ尊王の大義を唱えこれに同調して死んだ志士も全く同じだ。
蘇峰はやはり結果は拙く出たが、やはり偉大な存在だったんだなと思わずにはいられない。Img308_1

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