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2006年4月 5日 (水)

松岡洋右

確か昭和10年頃だったか、松岡洋右が私たちの中学校に来て、生徒に講演をしたことがあった。
彼は昭和8年日本全権として、国際連盟を脱退したことで有名だった。
その講演の話の中で特に印象に残り、生涯を貫いて共鳴したことがある。
それはアメリカ人は国旗を大切にし、神の如く敬っている。日本は天皇という人間を敬っている。それを不思議がって可笑しいと言ってるが、同じ血の通った人間を尊敬することより、紙や布で作ったものを尊敬する方がよほど可笑しいと米人に反論したことがあるということだった。
国の成立の根幹に関わる問題だから、考え方が違うのは仕方がない。
しかし清純な子供の心の中には強いインパクトとなった。

彼は幼年期から渡米し、さんざん苦労して勉強し、政治家を志して最後は外交官のトップにまでなった。
日ソ不可侵条約を結び、終戦時ソ連の破約にあって、何百万の在満邦人が犠牲になる原因を作ったことは忘れることは出来ない。もしこの条約をソ連が履行していれば、他の諸国と同じように整々と引き上げ、無辜の民の犠牲は物凄く小さくて済んだであろう。
日本は独ソ戦が始まったとき、私は丁度兵隊としてソ満国境の部隊におり、日独伊同盟の建前参戦をするかと思われたが、前記の不可侵条約のため敢えて侵攻はしなかった。
日本の参戦がないことを確認したソ連は極東の大軍をぞくぞく対独戦線に送り込み、態勢を挽回することが出来たことはよく知られたことである。

日本人の考え方は、やはり東洋流の人間本位の哲学から発して居り、欧米人の物質本位の考えとは異なっていたわけである。畢竟日本の宋㐮の仁が遅れを取らしめたということだ。

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